第Ⅰ章 第24話
「鳴海と言う男か・・・。鳴海と言う男の事なら知っている。前にも話しただろうが、鳴海優雅はここに出入りしている事も俺が鳴海優雅に麻薬を卸していた事も覚えているだろう。
だが何故、今、鳴海の事を聞く必要がある?」
黒峰は、恭哉にそう聞いた。
「鳴海と穂高が脱獄した。
・・・だが、俺は、お前達、黒峰が鳴海と穂高の脱獄を手引きした事、鳴海と穂高を匿っている可能性もあると踏んでいる」
恭哉は黒峰にそう言った。
「何を言い出すかと思えば・・・俺が鳴海の脱獄を手引きする理由が無い」
黒峰はそう答えた。
「そうか。お前がそう白々しくしても、黒峰、お前と鳴海の関係は密接な筈だ。違うか?」
恭哉は尚も黒峰にそう聞いた。
「違うと言っている筈だろう?悪いがか・・・」
黒峰は恭哉にそう言いかけた。
「10件」
恭哉は、黒峰にそう言った。「は?何の数字だ?」
黒峰は恭哉にそう聞いた。
「黒峰が関与し、鳴海が引き起こした麻薬事件の数が10件だ。そして、1件の麻薬事件はまだ未解決のままだ」
恭哉はそう答えた。
「だが、何故、ここに来る必要がある?ここに来る必要など無い筈だろう?」
黒峰はそう言った。
「良いや、無関係でも無い。黒峰は鳴海に麻薬を卸しただろう?その麻薬で起きた事件なんだよ。お前もその事件の関係者だろう」
恭哉はそう言い放った。
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