第Ⅰ章 第15話
いつもは飄々としている恭哉がいつもとは違った。恭哉は私にそう答えた。
「ううん、私も気持ちは痛い程、分かるよ。私も今は多少慣れたけど、でも、私も私の家の事件の事を口に出されるとどう反応して良いか分からないから」
私はそう答えた。
「そうか・・・」
恭哉はそう答えた。
暫くして、「恭哉さん、待たせ。これが、さっき言ってた事件の概要だ。この事件は、恭哉さんの事件よりも3年前に起きた事件だ。
当時、高校生だった鳴海が起こした大規模な薬害事件だ。恭哉さんの事件の裏に埋もれた薬害事件と同じ15人も刺した。だが、この事件が大きくあの薬害事件と違う部分がある」
紫桜さんはそう言った。
「あの薬害事件と違う所?」
霧島は首を傾げた。
「ああ。この事件は事前に緻密に計画された事件だったんだ。この資料を見ればその理由が一目瞭然だと思うよ?」
紫桜さんはそう言い、私と恭哉に資料を渡した。私と恭哉は渡された資料を見て驚いた。
「これ・・・被害者全員、鳴海の同級生か。しかも、間接的にイジメていた人達が被害者か」
恭哉はそう言った。
「ああ。それに、この事件では鳴海の共犯者がいる可能性が高い。その人物がどうこの事件に関与しているかは現状分かって居ない。
それから・・・私も恭哉さんも見逃している裏がある可能性も否定出来ないだろう」
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