第Ⅰ章 第4話

「俺も最初は驚いた。だが、脱獄した事は事実だ。鳴海達を脱獄させた人間は、ここの人間を脱獄させられる程の人間か・・・。誰か共犯が居ると見て、間違いなさそうだな」

佐々木課長はそう答えた。


「そうですね・・・。誰か共犯が居たと見て間違いないんじゃないでしょうか。留置所から人を脱獄させられる人間が全うな筈が無い」

恭哉はそう答えた。


すると「あ、佐々木課長、来て下さ・・・って、恭哉さん!?」

男性はそう言うと、後ろに控えてたもう一人の男性も「恭哉さん・・・何でここに・・・」

二人の拘置所の職員は恭哉を見て驚いた。


「そうか・・・。ここには、お前達が働いていたか、京介、零。久し振りだな、お前達に逢うのは。元気にしてたか?」

恭哉は冷静にそう言った。


「霧島、藤崎と伏見の知人か?」

佐々木課長は恭哉に聞いた。


「ええ。彼等は、俺が逮捕した元犯罪者です。今は公正してくれているので大丈夫です」

恭哉は佐々木課長にそう答えた。


「はい。俺と零さんは、恭哉さんが警視庁捜査一課に居た頃に逮捕されたんです。


でも、恭哉さんは、俺と零さんに親身に世話をしてくれて。俺と零さんは、恭哉さんの事を慕っているんです。この仕事も、恭哉さんが俺と零さんに紹介してくれた仕事なんですよ」

藤崎と言う男性はそう答えた。

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