第Ⅰ章 第3話

蓮は冷静にそう答えた。


何故か知らないが、八雲も綾香も、間島先生と御影先生には凄く懐いて居る。


たまに、二人はいつ来るの?と聞かれる事も多い。だが、八雲も綾香も私と恭哉、間島先生と御影先生が忙しい事を良く理解している。


「悪いな。八雲も綾香も父親の俺以上に万里と蓮に懐いて居るからな。


・・・それで、俺達、呼び出されたから、悪いけど、子供達の事を任せても良いか?蓮」

恭哉はそう言った。「ああ・・・。構わない」

御影先生はそう答えた。


「御影先生、お忙しい所、申し訳ないのですが、八雲と綾香の事、お願い致します」

私は、御影先生にそう言った。「ああ、任せてくれ」

御影先生はそう言った。



私と恭哉は、八雲と綾香の事を御影先生に任せ、恭哉の運転で、車で東京拘置所に向かった。


東京拘置所に着くと、私と恭哉は、車を降り、先に拘置所に着いた佐々木課長と合流した。


「来たか、逢坂、霧島。夜遅くに呼び出して済まない」

佐々木課長は私と恭哉に謝った。「いえ、お気に為さらずに」

そう答えたのは恭哉だった。


「話は、逢坂から聞いているな?霧島」

佐々木課長は恭哉にそう聞いた。「はい。ですが、何故、鳴海と穂高が脱獄など・・・。拘置所はセキュリティー面では、容易に出入りなど不可能な筈なのですが・・・」

恭哉は疑問を投げかけた。

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