第Ⅰ章 第2話

「・・・優姫・・・?今、何時?」

恭哉は起き抜きにそう聞いた。


「ごめん、起こしちゃった?今、深夜3時だよ」

私は、佐々木課長との通話中で目覚めた恭哉にそう聞いた。


「そうか。それより、優姫、事件か?」

恭哉は私にそう聞いた。「ええ・・・。その・・話し辛いんだけど、鳴海と穂高が脱獄したって、佐々木課長から聞いたわ」

私はそう答えた。


「鳴海と穂高がか?まさか、あの倉庫で、俺が逮捕した鳴海と穂高が?」

佐々木課長に同じ質問をした私に恭哉はそう聞いた。「うん」

私はそう答えた。


「そうか・・・。それで、留置所に行けばいいのか?」

恭哉は私にそう聞いた。「うん」

私はそう答えた。


「それで、子供達の事は如何する?二人共寝てるだろう?」

恭哉はそう言った。恭哉が言ったのは、私と恭哉の子供である霧島八雲と霧島綾香の事だ。


「そうだね。右京さんは忙しいだろうし・・・」

私はそう言った。


「なら、忙しいけど、あいつに連絡しておくか」

恭哉は、そう言い、何処かに連絡をし始めた。私は、子供達を起こさない様に準備をし始めた。


恭哉も電話を終え、支度を済ませると、こんな深夜にも関わらず、来客が来た。恭哉が、対応をした。


来客は、恭哉が呼んだ御影先生だった。


「忙しいのにすまないな、蓮」

恭哉は、御影先生にそう謝った。「別に構わない。万里は忙しいから俺が来ただけだ」

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