41話
「そうですね。僕も恭哉と同意見ですね。犯人は、凶器に指紋を残すなんて失態は犯さないでしょう。期待は出来ないと思います。
・・・まぁ、ごく微量な指紋なら生きて居るかも知れませんね」
真壁はそう言った。
「そうか・・・。捜査は手づまりになりそうだな。当面の目的は藤木直哉の接触と廣瀬裕也の行方を捜す事だな」
佐々木課長はそう言った。
「そうですね」
私はそう答えた。
暫くして、鑑識からの結果が出た。
その結果は、ほぼ霧島の見立てた推理にほぼ近かったが、真壁の見立てた推理も決して外れたものとは言い切れなかった。
「霧島と真壁の見立てた推理通りだな・・・」
佐々木課長はそう言った。
「そうなりましたね」
私はそう答えた。
「ああ。だが、俺達がやる事は変わらないからな」
佐々木課長はそう言った。
「はい」
その日は、私は定時で帰宅する事にした。
次の日、私と霧島は朝から、殺された黒崎さんと雪代さん、廣瀬さんが勤務している広告代理店に来ていた。今は、会議室に通され、私と霧島の真正面には、ある男性ー藤木直哉が座っていた。
「あの古賀さんから聞いて来たんですが・・・一体、俺に何の用ですか?刑事さん」
藤木さんはそう聞いた。
「古賀さんからお話を聞いていらっしゃっているのでしたら、何故、我々が貴方を訪ねにこの会社に来たのか、ご存知なのでは、御座いませんか?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます