第35話

私と霧島は姉さんと別れ、警視庁に入り、警視庁捜査一課のオフィスに戻って来た。


「ただいま、戻りました。課長」

私は、オフィスに戻るなり、そう挨拶した。「ああ。お帰り、逢坂、霧島。早速だけど、報告を聞いても良いか?」

課長はそう言った。


「はい。報告はかなり長くなりますが、構いませんか?課長」

私は佐々木課長にそう言った。


「ああ・・・。長くなっても構わないから報告を頼む、逢坂」

佐々木課長は私にそう言った。


「分かりました。まずは、黒崎さんの遺体の第一発見者の雪代沙織さんに話を聞きました。まず、黒崎さんの死亡推定時刻の昨晩の深夜0時~2時の間の行動を聞けました。雪代さんの証言では、事件の前の日の夜11時に黒崎さんと雪代さんは仕事を終え、二人でマンションに帰宅途中だったそうです」

私は一度、言葉を切った。


「途中だった?如何いう事だ?逢坂」

佐々木課長はそう言った。


「雪代さんの証言では、黒崎さんと雪代さんは帰宅途中だったそうですが、途中で黒崎さんのスマートフォンに着信があったそうです。雪代さんは、電話の相手が分からなかったそうですが、電話相手がかなり怒って居たそうで、雪代さんの耳に入る位、激怒していたそうです。その着信後、黒崎さんは、雪代さんが静止したにも関わらず、着信後に、「急用が入ったので先に帰って」と雪代さんに言って、どこかへ行ってしまったそうです」

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