第31話
「貴女の様な女性が?信じられません。私の娘の雪菜と同い年位の子なのに?」
深雪さんは私が精神疾患に陥った事を信じられないと言う顔をしていた。
「ええ。廣瀬さんも精神疾患に陥った事は、間島先生からお聞きしました。それに、間島先生が、仰った事は事実です。私も過去に精神疾患を患って、この病院に入院していた過去がありますから・・・」
私は素直に答えた。
「そうなんですね。それで、そんな方が何故、私の元に?」
深雪さんは怪訝な顔をした。
「そうですね。私は刑事です。それで、貴女にお聞きしたい事があり、こちらへと赴きました。
それから、これから話す事は、貴女を深く傷付けてしまうかもしれません・・・・。ですが、私は、私の今、成すべき事を成す為にここにいます」
私はそう答えた。
「刑事さんだったんですね。その刑事さんが私に聞きたい事とは何ですか?」
深雪さんはそう答えた。
「実は今、私が関わっている殺人事件の重要参考人が貴女の息子さんである廣瀬裕也さんなんです。彼は、貴女と貴女の娘さんの雪菜さんにも暴力を振るったと雪菜さんから聞きました。
彼は今、何処に居るか、貴女はご存知ですか?」
私は、深雪さんにそう聞いた。
「いいえ・・・。私の息子が何処に居るかは分からないんです。あの子に暴力を振るわれてから、この病院に長期入院している身なので」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます