第24話
「万里なら腕は良いですから安心は出来ますね。あいつは昔から、精神科には詳しかったので・・・」
霧島はそう答えた。
「もしかして、刑事さんのお知り合いの方なんですか?」
雪菜さんはそう聞いた。
「ええ。彼ともう一人、御影蓮と言う男性は、私の学生時代の同級生でしたし、元職場の同僚でしたので」
霧島はそう答えた。「そうだったんですね」
雪菜さんはそう答えた。
「ええ。それで、話が脱線しましたが、裕也さんのお話に戻っても構いませんか?雪菜さん」
霧島は居住いを正し、そう聞いた。「はい」
雪菜さんはそう答えた。
「それで、裕也さんが貴女と裕也さんの母親と貴女に暴力を振るい出したのは何時頃ですか?」
霧島は雪菜さんにそう聞いた。
「そうですね・・・。4年前でした」
雪菜さんはそう答えた。「4年前ですか。その時期に何が有ったか覚えている範囲で教えて頂けますか?」
霧島は雪菜さんにそう聞いた。
「そうですね。4年前に父親が亡くなりました。裕也は、父親には随分、懐いて居ましたが私と母親は実の親でも父親の事が苦手でした」
雪菜さんはそう答えた。
「それは一体如何いう事ですか?雪菜さん」
私は雪菜さんにそう聞いた。
「そうですね。私と裕也の父親もかなりの癇癪持ちで、今の裕也と同じでした。だから、こんな事を思う事は不謹慎ですが、父親が死んだ時、私と母親は言われの無い暴力から解放されたと思ったんです・・・。ですが・・・」
雪菜さんはそう言葉を切った。
「そうじゃ無かった・・・。貴女と母親は、また、言われの無い暴力を息子の裕也さんから受けた。しかも、その暴力は、貴方達家族に留まらずに恋人の黒崎さんやその友人だった雪代さんにも及んだ・・・。と言う事ですね」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます