雪菜さんはそう言った。

「霧島が言った事は事実です。姉である雪菜さんでも裕也さんの行方は分からないんですか？」

私は雪菜さんにそう聞いた。

「ええ、すみません」

雪菜さんは私に謝った。

「いえ、お気になさらずに。別の事をお聞きしても構いませんか？裕也さんの事で」

私は雪菜さんにそう聞いた。

「私で答えられる範囲でになりますが・・・？」

雪菜さんはそう聞いた。

「それで構いませんよ。それでは、お聞きしますが裕也さんが高校生時代に恋人がいらっしゃった事はご存じですか？」

私はそう言った。「ええ」

雪菜さんはそう答えた。

「そのお相手が、黒崎香恋さんだったんです。

それと裕也さんは、その黒崎さんと黒崎さんの御友人でいる雪代沙織さんに対して、何度も暴力行為を行っていたようですが・・・その事は姉である雪菜さんはご存知でしたか？」

私はそう聞いた。

「そうだったんですか・・・。

裕也が暴力行為に及んでいる事は知りませんでしたが・・・」

雪菜さんはそう言葉を切った。

すると、今まで黙っていた霧島が、「私の思い違いならそう仰って頂けて構いませんが、貴女の弟である廣瀬裕也は、家庭でも暴力行為に及んだ事があったのではありませんか？」

そう質問を投げ掛けた。

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