The first incident
第Ⅰ章 第4話
佐々木課長の後を追い、私達もようやく殺害現場に足を踏み入れた。
「該者は?」
佐々木課長は、近くにいた鑑識課の人間に声を掛けた。
「該者は、この近所にある古賀広告代理店に勤務していた黒崎香恋26歳。死亡推定時刻は、昨晩深夜0時~2時の間です。死因は首を圧迫された事による窒息死ですね。物取りの犯行は考えにくいです。これは明確な計画的な犯行です。凶器は、犯人が持ち去った可能性があります」
鑑識課はそう言った。
「そうか・・・」
佐々木課長はそう言った。
・・・・これは血が固まってる?まさか・・・・窒息死じゃない・・・?
「先輩、もしかして、先輩も気付いてます?」
そう言ったのは霧島だった。
「ええ。もしかして、霧島も?」
すると「逢坂、霧島?二人して何かに気付いたのか?」
そういったのは、佐々木課長だった。
「どうやら、俺と逢坂先輩は同じ事に気付いたんだと思います。黒崎さんが本当は、首を圧迫された事による窒息死での殺害じゃない事に・・・」
霧島はそう言った。
「如何いう事だ?」
佐々木課長はそう言った。
「俺と逢坂先輩が気付いたのは、この死体は確かに首を絞められているが、それが本当の死因じゃない・・・・。本当は・・・該者である黒崎さんの死因は、ナイフで急所を刺された事による殺害です。その後に、犯人は、被害者の首を絞めた。それがこの事件の殺害です」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます