第2話

「おはよう。現場に入る前に話がある。実は本日付けで、正式に警視庁捜査一課に配属された刑事がいる。連れて来るから、挨拶しろ」


佐々木課長はそう言うと、佐々木課長が運転して来たパトカーの後部座席から、スーツをきっちりと着こなした細身の長身の男性が姿を現した。


何故か男は、私に向かって穏やかな笑みを浮かべた。


・・・あの男性とは初対面の筈だが・・・・?


私は首を傾げた。


「挨拶を頼む、霧島」

佐々木課長はそう霧島に言った。


「分かりました。本日付けで正式に警視庁捜査一課に配属になりました霧島恭哉と申します。宜しくお願い致します」

霧島と名乗った男性はそう挨拶をした。


「俺は警視庁捜査一課所属の刑事・佐久間凜だ。宜しく頼むな」

佐久間先輩はそう言った。


「私は同じく佐久間先輩と同じ警視庁捜査一課所属の刑事・逢坂優姫よ、宜しく」

私は霧島にそう挨拶した。


「・・・・・」

霧島は私の顔を見て、暫く固まった。


「私の顔に何か?凄く見られるのが恥ずかしいんだけど?」

私は霧島にそう言った。


「済まない・・・。改めて宜しくお願い致します」


霧島は私にそう言った。


「逢坂、お前が今日から霧島と組んでくれ。お前が霧島の世話係兼教育係だ。どうも、その命令が警視総監から逢坂を名指しして来た」

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