第18話

「……リっちー……」

「違うだろ」


 ぽつりと呟いたティルの頭に手を置いてから、俺はリーリアに向き直った。

 そして――跪く。


「リル様!?」

「これまでのご無礼、お許し下さい。リーリアント殿下」

「リル様ッ!!

 お顔を……お顔を上げて下さい! リル様!」


 だが、俺はそうしなかった。

 ただ、彼女に傅いた。



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