第22話
永遠に嗅いでいたくなるようなふんわりとしてフローラルな香りがする。
寒さも忘れてりく先輩の香りを嗅いでいたら、りく先輩が飲み物を持って帰ってきた。
「ちょっと並んでて時間かかっちゃった。髪の毛、さっきより乾いてきたね」
りく先輩はそう言いながら私の髪の毛を掬った。
「はい。あ、上着ありがとうございました」
そう言って上着を脱いで返そうとすると、りく先輩は「風邪引くといけないからまだ着ておきなよ」と言ってくれた。
「一休みしたし、そろそろ続き回ろっか」
「はい」
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