第21話

――氷王神殿なら厄介だったが、ニーバッツなら話は別。

 彼は、急いで自室に戻り、結界を張った。


 すぐに、目の前に槍が現れる。装飾性が高く、びっしりと文字らしきものが掘り込まれていた。


 部屋の中で、それを振り回す。壁・床・天井。あらゆるものが障害にならない。


 やがて――狙いを定め、一点を突いた。


 ――器の出来具合……まずは……。


「ステアルラ? どうしたんですか?」

 扉を叩く音。だが、もう遅い。既に、『覚醒』は終えた。


 後は――結果を見るのみ。



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