第20話

ザストゥが二人を対戦させたことを後悔したのは、ティーンが巨大なクレーターを森の中に出現させた後だった。それでも、二人の在学中に呪法院が受けた被害に比べれば軽微だったのだが――彼がそれを知る由もないし、知ったとしてもクレーターやら灰になった木やらが元に戻るわけではない。


「あー、すっきりした」

 このアマ……ただ暴れたかっただけじゃねぇだろな……。

 気持ち良さそうに伸びをするガーネットを横目に、ザストゥは胸中で呟いた。



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