46・キスからの〜

第46話

紅露に「ギュッとしていい?」とたずねて紅露からオッケーが出て今抱きしめています。


「可愛いおねだりしやがって…俺をどうしたい?」

「?お疲れ様抱きしめだよ?」

「……」


紅露の抱きしめる力が強くなっていく。


「紅露っ、少し緩めて…」

「緩めたらどっか行っちまうだろ?」


ニヤッと笑ったから身の危険を感じたので慌てて腕の中から逃げようともがくけど逃げれない。


「リリナーア。逃げても無駄だよ?俺何処までも追いかけるから」

「へぇー……。それは知らなかったなぁー……」


視線を晒して紅露に答えたら顎をグイッと掴まれて紅露と視線がかち合う。


「!!」

「お前は俺の彼女だろ?それくらい知ってくれなきゃ」

「そうね……」


一刻も早くこの腕の中から逃げたいのに逃げれないもどかしさ。


「リリナーア…」


一気に紅露の熱い目を見て自分の体が一気に熱くなる。


「紅露…」


自分の両手を紅露の首に回してゆっくりと紅露の顔が近づきゆっくり目を伏せる。


「……っ」


紅露とゆっくりとキスを交わして行く。


ゆっくり控えめなキスから始まって少し唇同士を離して角度を変えると今度は少し強いキスが私の全身を、駆け巡る。


「んっ…紅っ…」


自分の両手を紅露の首から胸に移動して少し離れようとしてもビクともしない。


強いキスが私の頭の中にあったグルグルを吸い取ってくれて気がして心が落ち着いて来た。


「リリナ…もっと俺に応えて」

「紅露っ…待って…」


偽装恋愛してる…のにこんなキスしていたら私、本当に紅露から離れなくなっちゃう…。


待って…私は本当に紅露から離れたいの?


私は紅露から離れられるの?


またグルグルと頭の中に入り込んできた。


「リリナーア、俺以外を考えてるなんてまだ余裕があるって事だよね?」

「えっ?紅露!?」


紅露が無言で私をお姫様抱っこしてベットに連れて行く。


「待って、紅露っ」

「待たないよ?俺以外考えてる余裕があるリリナーアの言葉は聞かない」


私はベットに寝転がってるけど紅露は膝立ちしてシャルっとネクタイを外して落とした。


「ふっ、可愛い。リリナーア」

「可愛いって…!」


ギシッとベットに音が鳴きビクッと体が強張る。


「怖い?」


そう言われて瞬足に首を上下に頷く。


「俺も怖いけど可愛いリリナーアがいるから怖くないな」

「また、可愛いって言ったっ!」


今日の紅露なんだか私の事可愛いって連発してる。


「紅露!おでこ触らせて!」

「おでこより、こっちが良い」


紅露のおでこを触ったら熱かった。


やっぱり熱があるじゃーん!!

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