12・紅露に教えてもらった事を、実践
第12話
あの後、紅露さんが作ってくれた昼食を、二人で楽しく食べまた部屋に戻って来た。
勿論、オムレツもフワフワして美味しかった。
「学校明後日だから制服の着方を教える」
「はい」
紅露さん、私の洋服タンスから一つ洋服を持って来た。
「わぁ、可愛い」
「
紅露さん曰く制服は、男女共に赤いネクタイに白いワイシャツを着て女子は赤いチェックのスカート。
男子は赤いチェックのズボンを履き男女こちらも白い靴下に靴はローファーを履くのが学校指定。
「遠くからでも目立つから恥ずかしい」
「えっ?恥ずかしいですか?」
早く着て学校という名の所に行ってみたい。
外に出るのは怖いけど
「明日も休みだから俺は外に出て色々買ってくる」
「はい!私も行きたい!」
「リリナーア?外だよ?まだここに来て一日目にもなってないよ」
「でも、私は十夜霞になると覚悟を決めたのです!紅露さん私も連れて行って下さい」
覚悟はあの時から出来てる。
この世界に来て自分の生活が一変してしまったけど嘆いてる場合ではない。
「分かった。今日は俺と部屋で色々勉強。明日俺と出かける」
「はい!」
それから紅露さんにお箸の使い方、お金の使い方…などなど色々教えてもらったら外は真っ暗になっていた。
途中でお母様も麗ちゃんも帰って来て丁寧な言葉で応じないで受け答え出来て紅露さんに褒められて嬉しかった。
「紅露くん、夕飯食べて行くでしょ?」
「ゴチになりまーす」
「霞、手伝いなさい。紅露くん麗見ててくれる?」
「はーい」
「ウイッス」
手伝い…というのも教えてもらったけど実践あるのみと言われてしまった。
「霞、このお皿並べて」
「はーい」
面倒くさい言い方をしながらなんだけど内心ウキウキしてる。手伝いなんて初めてだから楽しい。
紅露さんは麗ちゃんと遊びながら私を見てくれてるから心強い。
「霞?人の顔ジッと見て何?」
「何でもなーい」
誤魔化して、お皿をテーブルに並べる。
お母様の顔が視界に映る事が一番嬉しくって。
「今日はカレーよ。霞、ご飯よそって」
「はーい」
これも昼食時に紅露さんに教えてもらったから出来る。
「霞、俺がやるよ。麗と遊んで」
「えっ?でも…」
よそろうとしたら紅露さんが側に来て位置を変わった。
「火傷でもしたら大変だ。ほら、麗が呼んでるよ」
「…はいはい。今行くよー」
麗と遊ぶ役目を仰せつかった私。
「麗、おいでー」
「?」
私、上手く遊べると良いな。
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