第26話
「……ああ、ファム様……」
恍惚とした顔で、赤い目の医者は仰向けに倒れこんだ王子の頬を愛おし気に撫でる。
寝台の上に伸びていたテーブルを横にやり、そっと掛布を外すと、寝間着の上から大事な部分を撫でる。
――良かった。子どものそれだ。
そのことに安心しながら、王子の寝間着も丁寧に剥き始める。
「聞いてください、ファム様……」
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