第18話

生憎だが、俺はルイみたいな気持ち悪い奴らとは、自分から関わりたくない。



けど──…



「……はぁ、」



思わず、ため息が出た。


むかつく。

こんなの読まされたら、もっと詳しい情報を教えろって思う。

わざとなのか?

わざと連絡をよこさせるように、こんなモヤモヤした気分にさせたのか?


説明下手すぎ、俺に分からせる気ある?

それとも日本語できないの?

思わず、誰もいない部屋でそう言いそうになった。



そもそも、手紙にある〝神城陽向〟だって、母親のことかも分からない。

赤の他人かもしれない。


いや、でも、神城という名字は珍しい。

日本全国を探しで、50人いるかいないか。

あまり、知られていない名字…。

ああだからさっきの女も、こうして早く俺を見つけることができたのか。


もし同一人物だとすれば、母親は昔、寝とられたってことか?大黒仁という男に?

父親と付き合う前に?



寝とられ…、NTRってやつか…。



「だる……」



つか、親のそんな事情、知りたくもない。





いったん、電話するか?


いやでも、できれば関わりたくない。



だけど母親の名前が…。



こんなの、脅されているのと同じだ。




むかつく…。

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