第11話

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春樹と唇を重ねているときはなぜか色々考えてしまう。



例えば…そう、もう一年は続いているこの関係についてだとか。



あたしは、当時のあたしが予想だにしなかった世界に今立っている。



誰がどう考えても、学校一派手で色気があるイケメンヤンキーと


学校一地味で空気のような女がセックスフレンドになる可能性は限りなく0だ。



しかし、現にあたしは今こうやって春樹の隣にいて、誰しもが羨むであろうことをしている。



これが喜んでいいことなのかは分からないけれど、



ただ、キスやセックスを春樹が望むならあたしはそれに応えるだけ。



だってそれが2人の関係だから。



それが…一年前の春樹との約束だから。




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