第75話

金はないので、とりあえず100円ライターに安い煙草



それでも吸ってる間はイヤなことが頭の中から消えていく、そんな気がした



そんなのは所詮、本当にただの気のせいでしかないのに、だ




「…ふぅ…」


煙を吐き出せば、ふわっと天井へ拡がる




それを見上げれば、なぜか煙が目に滲みた


「あー、くそっ」


何もかもがうまくいかない


同じくベッドの下に隠してあった灰皿にギュッと煙草を押し潰した

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