第71話

勝手に言いたいことだけ言ってさっさと電話を切った陽南


「……おい、なんだよ」


携帯を睨み、ベッドに投げつけると窓に手をかけた



ガラッ―――



「陽南!」


影が大きく揺れる


ベランダに手をかけかけたところで


陽南の部屋のカーテンが開いた


「…陽南」



「…だめ」


「陽南」


「だめ。来ないで」



「なんでだよ」


「わかってるでしょ」

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