第70話

『……それは…』


どうして


寝てるかもしれないのに


出ないかもしれないのに


―――未紗と一緒にいたかもしれないのに




『…ごめん』


「え?」


『言いたかっただけなの』


「な、にを?」


『…メリー……クリスマス、夏輝。じゃあおやすみッ』


「え?ちょっ!陽南!?」


――次の瞬間、耳に聞こえてきていたのはツーツーという通話が途切れた音だけ

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