第69話

窓の向こうに見える陽南は多分、ベッドに腰を下ろしているんだろう


さっきより影が低くなっていた


『夏輝…いま、ひとり?』


「…ああ」


『……そう』


「陽南、ついさっき部屋に戻ってきただろ?」


『え、知って…た?』


「うん」


『部屋、真っ暗だったから…もう寝てるか…まだ、帰ってないのかなって思ってた…』


「じゃあ、なんで電話してきた?」

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