第17話
陽南と曖昧なままなのは、未紗が俺から離れようとしないから
俺は、未紗も陽南もどちらも傷つけて、この先どうしようとしてるんだろうか
『…今日は寒いよね…』
「……ん、そう…だな」
寒い―――
離れてしまった手が寒い
『手…繋いでも…いい?』
「―――ごめん」
思わず目を固く瞑り、拳を握る
未紗が喜ぶことをすることは簡単だ
だけど、それじゃあもうダメなんだ
俺のこの手はもう陽南以外触れることできない
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