第16話
『夏輝、今朝メールしたのに、気がつかなかったの?』
「―――まだ寝てたから電源落としてたんだ…」
そんなのは嘘に決まってる
『そっか…ごめんね?朝早くに』
彼女自身もそんな俺の嘘に気づいている―――
なのに、いつものように謝って、また明日には同じ時間にメールを送ってくるんだ
何を言ったところで、今の未紗には何も通じない
そうさせているのは俺だってことはわかっている
わかっているけど…
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