第18話

「…じゃあ、俺こっちだから」


『……うん。じゃあまたね』


また…か――



学校につけば、クラスも棟も違う未紗とは離れることになる


あからさまにホッとしてしまう自分がどうしようもなくイヤで


東棟に歩いていく未紗の背中を見つめながら、深い溜め息を溢す



『ナーツ、おっす』


「――ああ、橋口…おはよ」


後ろから同じクラスの橋口が声をかけてきた


未紗の後ろ姿に気づいて、眉間に皺を寄せると


『……まだ…続いてるのか?彼女と』


そう聞いてきた


「…そう見える?」

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