第284話

「ジュース、おかわりするか?」


コップを取り上げたコウキが顔を覗き込んで、びっくりして少し残っていた喉の奥のジュースをゴクリと飲み込んだ。


「う、ううん。いまはいいよ…」


だけど、動揺が知られないようにそっと目を逸らす。



コウキが隣に腰をおろして、お皿の上にケーキを置いて、その小さなケーキの上にはちょっと不釣り合いな大きめのろうそくを一本立ててくれた。

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