第283話

ゴクゴクと喉が鳴るほどに一気にそれを飲み干すと、


「なに、そんなに喉渇いてたんだ」


目を見開いてあたしを見たあと、クスッと小さく笑って目を細めたコウキ。


そう言われて恥ずかしさで思わず俯いてしまった。


「う、うん、そうみたい」


誤魔化すようにコップを無駄に触ってみたりする。


緊張しすぎて、なんてことは言えないし…。


するとスッとあたしの手からそのコップが消える。

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