第115話
「だ、だって!絶対無理だよ、コウキにはッ」
「なんで決めつけるんだよ。―――マナは……俺と行きたくねーの?」
スッと腰を屈めてあたしを覗き込む。
茶に近い色素の薄い瞳があたしをジッと見据える。
「……行きたくない…わけじゃなくて…」
そんなコウキの視線を逸らせなくて、思わず見つめ合う形になってしまっていた。
なのに。
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