第40話

見せつける?


ああ、そっか。


そのためにコウキとの付き合いを始めたんだった。


ある意味、コウキは期間限定お試し彼氏といったところだけど、


それでも彼氏は彼氏。


あたしの顔を覗き込むコウキを見上げる。


その視界の端に、未だにタクミが下駄箱に立っているのが見えた。


「タクミが…見てるぜ」


「クッ」と喉の奥で笑いを噛み殺したコウキ。


その表情は……なんだか、怖いくらいに、今の状況を愉しんでいるようだった。

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