第34話

まだ何人ものクラスメートが残っていて、その中にはタクミの浮気相手、ナナミもいた。


瞬間、ナナミに視線を向けてしまったあたしは、


ナナミの表情にドキリとしてしまった。


それは、複雑そうにも見えるし、呆れてるようにも見える。


眉間にキュッと皺が寄るのが、少し遠い位置にいるあたしにでもわかった。



昨日の今日で、もう違う相手と。


そう思っているにちがいない。


だから、あたしとしてはできれば内緒にしていてほしかったのに、


コウキはどうやら口まで軽いらしかった。

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