第89話
私がそう言うと滝川君はチラッと香川さんを見た。
彼は周りの視線が私と自分に向けられている事に気づくと図書室を出ていった。
「わ……、滝川君あんなに威圧感あった?カッコイイけど緊張する。」
香川さんは胸に手を当てて自分を落ち着かせていた。
「大丈夫だよ、滝川君は自覚してないと思う。」
「あ、元カノの言葉は重いね。」
元カノ……。
そっか、私は滝川君の元カノになったのか。
寂しい響き。
将来、高校時代を思い出した時に滝川君と出会った事が良い思い出になるのかな……。
ダメだ、そう思うと泣きそうになる。
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