第90話

当番に遅れた分自分が残りの15分は受付をすると言い香川さんに先に帰ってもらう。

16時15分になるともう生徒は部活や予備校に行ったりしていないことの方が多い。

私は返却された本を戻す作業をしていた。


あんな至近距離の滝川君は久しぶりで本当は彼に対応してる時もドキドキしてた。

でも彼は普通で……。

本当に彼と1年も付き合っていたのか錯覚さえしてくる。


「ねぇ、僕らっていつ別れてたの?」


え?

私は思わず顔を上げる。そして書架の本に頭をぶつけた。

「いったぁ……、」

目から火が出るってホントなんだ……。


「……大丈夫?」

「だと思う。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る