第85話

「ねぇ、はるかと滝川君が別れたってかなりの噂が立ってるけど。」

「みんながそう言うなら本当なんじゃない?」

「はるか……、」

私は受験に向けて空いた時間は全て勉強にあてていた。

そして真美は推薦でとっくに進学先は決まっていた。


「ふたりが別れるとかちょっと考えられないんだけどな……。」

「……私にはやっぱり滝川君はハードルが高かったの。それだけ。」

「はるかが別れたいって、言ったの?」

私は首を振る。

どちらとも2人の関係を終わらせる決定的な言葉はないまま今に至る感じ。


でも私は彼にあんな言い方してしまったから……何もなかった顔で付き合うなんて不可能に近い。


「真美、今日は図書室当番だから行くね?」

「おっけー!また明日ね!」


私は3年になってまた図書委員をしていた。

滝川君は違っていたけど。

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