第83話

「お節介で来たわけじゃなくて……、」

「うん、でも世の中ではこういうのお節介というね。」

そう言うと滝川君は笑った。そして、


「ホント、みんな暇なんだね。自分の時間を誰かのために使って。命あげてるようなもんでしょ。」


「滝川君……?」


……彼を怖いと思った。



だって私が知っている滝川君はほんの少しだけで……。


「はるか、本当の僕は性格が歪んでるのかもしれない。」


「滝川君は……、」


「うん?」


「本当に誰かを好きなったりするのが分からない人なんだね。そんな人が誰かの命を守るお医者さんになったりしたらダメだね。」



私の言葉に滝川君は薄く笑った。

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