第78話

好きというより、誰かに助けて欲しかった?



日曜日ーAM

私は滝川君の家の近くを15分以上ウロウロしていた。


「ウチに何か用でも?」

感情のない声が突然背後からした。

私はその声にちょっとびっくりして身体をビクつかせる。


「あ、あの……、」

どの言葉を言えば良いのか分からなくてとにかく声の方を向いた。


あ、滝川君のお父さんだ。

雑誌で見たことがある。

「……君は誰?」

思いきり不審者扱い。

そしてこの人が纏っている氷のようなオーラ。

もう夏の季節だというのに涼しく感じる。


「た、滝川君……いますか、」

「さぁ、セツに連絡しないでウチに?」

あ、今ので完璧不審者と思われた。


その時、

「うっそ、父さんとはるか知り合いだったの?」


コンビニの袋を持った滝川君がいた。

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