第67話

僕の席は窓際左から2列目の前から5番目の席。


明らかに同性からは好奇心、女のコ達からは……軽蔑と嫉妬?そんな視線が混じって僕の身体を射抜いていく。


「はい、じゃあ今から5分でこの問題解いてね。

そう言って国語教員は教室を出た。


「花村さん、」

僕がそう呼んでも彼女は返事をしない。

どうなってる?

「ホントに教えて欲しいんだけど。」

「話しかけないで。」

「ちょっと待ってよ、僕何もしてないから!」

そう言うと花村さんは僕の方を向く。


「滝川君、節度ってものがあると思う。」


花村さんが生活指導の先生みたいな事を言うから思わず僕は笑ってしまった。


でもそれは火に油を注ぐことになる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る