第25話
「……花村さん、どうしたの。魂胆?」
滝川君はちょっと間を開けて真美の方を向いた。
「こんな面倒臭いことをただのクラスメイトのためにしたりしないよね?普通は。」
「別に全然面倒臭いことはなかったけどね。」
彼がそう言うと真美は一瞬たじろぐ。
「た、滝川君は頭が凄く良いからそうかもしれないけど普通は……、」
滝川君はひとつため息をつくと、
「さっきから普通ってなに?」
滝川君の声音に私と真美は一瞬固まる。
もしかして怒らせた?
私が固まっているとそれに気づいた滝川君はハッとしたように我に返る。
「休みの日にヒマだったからね。」
そう言って笑った。
いや、笑えないから。
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