第23話

私の手が離れると滝川君は、

「今僕に触れるのは嫌じゃなかった?」

「え?」

そう言われて頭の中で一気に思い出す。


「それは……、」

「月島さんは一応コレで学校に来るのも辛いっていうのは回避できたんじゃない?」

「う、うん。」

確かに。この彼が作ってくれたファイルさえあれば大袈裟だけど今年は生きていける!


「だから僕の言った事聞いてくれるよね?」

「そんなっ……、」


そう言った滝川君の私を見る視線から逃れることができなかった。

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