Love the Light 3

第11話

放課後、私は1人教室で日直の片付けをしていた。

すると教室のドアが開く音がする。

入ってきたのは滝川君だった。


「あれ、月島さん日直?」

「そう、もうすぐ終わるから戸締りするよ。」

「ちょっと待って、忘れ物して……、」

滝川君はそう言うとあたしの机にある参考書に手をかける。


「1人でしてたの?」

「あ、うん。明日は物理あるし。」

「花村さんは?」

「あー、真美は彼氏と帰ったよ。」

「……そうなんだ。花村さん彼氏いるんだ。」

私はそんな滝川君の反応が不思議に思えた。普段そんな話しないから。


「あ……、僕は別に花村さんの事が好きとかじゃないよ?」

「うん?」

滝川君はちょっと困ったような表情をした。

意外だった、そんな彼を見るのは。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る