第54話

考えれば考えるほど、よくないことばかりが浮かんで


夏輝からもメールが来なくて、何だか苛つく


さっきまでの幸せな気分は一気に吹き飛ぶ…


携帯を開いては閉じを繰り返しながら、ベッドに寝転んでいると


向かい側の窓に明かりが点るのが目の端に見えた


「あ…夏輝、出かけてたのかな」


ガラッと窓を開ける


「夏輝!!」



カーテンの向こう側に見える影がゆらりと揺れた

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