第30話
「で?」
『ん?』
「お前、なんて答えたんだよ」
三谷からの突然の質問(?)に翔がなんて答えたのか気にならないわけがない
『あー…知らねーって、いないんじゃないのって言ったけど?…実際知らねーし』
そう言ってまたニヤッと笑う
「…なんだよ、その笑いは」
『別に~』
笑いながらパイプ椅子に座り、スパイクを磨き始めた
…知ってるはずがない
同じ野球部の仲間だという以上に、翔は親友でもある
だけど、翔さえ知らないことはある
…はずだ
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