SPICE！？ 7

アタシは泣いたまま眠っていた

すると隣で滝川君も静かに寝息を立てていた

「ずっと当直してたしね・・」

アタシは彼の寝顔を見ていた

滝川君は

何不自由なく生きてきたんだと思っていた

何より彼自身の存在を同級生のアタシ達は羨望の眼差しで見ていたから

だけど

滝川君はそんな事は望んでなくて

必死で自分の居場所を探していたんだ

ただ医師になる居場所を・・・

周囲に反対されても自分の決めた道を確実に現実にした彼を誇らしく思った

そこまでの強い意志を持ってるなんて、彼の普段の言動や外見だけでは分からない

アタシは滝川君を知るほど

惹かれていく事を

実感していた

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