「ごめん、結婚延期になって。」

「それは、事情が事情だし、アタシもそれまでに滝川君に迷惑掛けて延ばしたりしていたから。」

滝川君は薄く笑う

それなのに悲しそうに見えるのは気のせい？

喪服は彼の肌の白さを際立たせて蒼に近いほどで

アタシは胸が痛くなった

「滝川君・・・大丈夫？」

「え？」

「あ、大丈夫かなって。ごめんなさい変な事言って、」

「大丈夫だよ？ただ葬儀は疲れるね・・」

葬儀が終わってから次々と車が入ってくる

「滝川君、人の出入りが多くない？お葬式終わったのに・・・」

「ああ、会議じゃない？病院相続とかの。」

「え？それじゃ行かないと！こんな所でアタシと居る場合じゃないよ・・・」

滝川君は首を振る

「俺は“滝川”の人間じゃないから行かなくていいんだ。」

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