結局仕事は定時で帰れる運びとなった

「塚野さん、今日はありがとうございました。」

アタシ達はオフィスを一緒に出た

「全然、それよりその“塚野さん”て止めてくれない？亨也でいいから。」

「はい？それは無理ですよ！同僚に対して、」

絶対無理！

滝川君にでさえ普段は名前で呼べない

・・・感情が高ぶった時しか

彼の名前を呼べないのに

「呼ばないなら返事しないよ？」

「卑怯です！」

アタシが焦ると塚野さんは笑い出す

「はなチャンて素直だね、なんか初めて会った時に思ったんだけど、誰のものでもない透明感があるよね？」

「・・透明感、ですか？」

「そう、なんかその透明感に惹かれる。」

アタシは塚野さんの言葉がさっぱり理解出来なかった

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