形勢逆転

とはまさにこの事だ

赤髪の男は、チラリと入り口の方へ目線を配る

そんな奴の隙を見たシロは拳銃のトリガーを引こうと指の力を少し込めたのが横目で確認できた

｢銃口向けられてるのに余所見なんていい度胸してる｣

そんな、酷く、冷たい、氷のような声などもう何年も聞いてなかったのに

｢っち｣

シロの気迫に、奴からは舌打ちが零れいよいよ焦りを覚え始めるのが見て取れた

シロは、この男を殺そうと思えば簡単にトリガーを引ける。難なくやり遂げ、処理こそ完璧にし無かったことに出来るだろう

そんな、世界に

シロはずっと慣れて存在している

別に、この目の前の赤髪の男が死のうがどうなろうと私にはどうでも良ければ

むしろ、ダウトの幹部ならば一層シロのその判断に委ねてもいいのではないかと思う

だけど…

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