第71話
シロが連れてきたであろう部下男2人に取り押さえられ拘束されながらも
「ゲホッ…てめぇ誰か知らねぇけど、んな物騒なもんこっちに向けてんじゃねぇぞ」
苦し紛れに出た言葉でシロに向かって挑発するが、
これ以上この男はシロに何も言わない方がいい
シロが赤髪の男を蹴り飛ばしてこの状態にしてくれているのは、意識ある中で苦しめるため
死にたくければ、もうこれ以上…
「心臓」
これまでなにも喋らなかったシロが低く唸るようにして口を開く。
普段の穏やかな喋り口調やトーンでもないソレに私は目を見開く。
「心臓一発で楽になるか、命惜しいならどこかご要望あればそこから撃ってやる」
この体勢じゃよく見えないが、シロはきっと怒ってる
昔から怒りに満ち溢れても決して表には出さないが、
こうなった時のシロは手に負えなくなる
「選べ」
もう、この目の前の男を殺るべき相手だとしか見ていないんだろう
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