第61話

「…っ、」


首を絞める手と反対の手は私の肌けたシャツの中へ潜り込み胸元へと手を滑らせる。


それが、不快で、ぞわりと鳥肌がたつ



「祠堂に抱かれてる時は、もう少し従順で可愛く鳴いてんの?」



首を絞める手の力をキュッ、と少し強められその気持ち悪さと苦しさに思わず顔を歪める



首にある手を私は無意識に掴み離そうと抵抗を見せる



「けほっ」


「お前綺麗な顔してるけど、そんなんじゃあ祠堂に愛想尽かされるじゃね?」


「離し、…ゲボっ、」


「祠堂に捨てられても、五十嵐や富浦に慰めてもらえるってか」


こいつの行動をなんとか止めたいが、拘束されてる以上身動きに制限されてて難しい


そんなことしてるうちにも奴のもう片方の手の指は私の腹を撫であげる。


なんとも言えない気持ち悪い感覚に、嫌でもピクリと動いてしまう。



「じゃあ、問題ねぇよな」



赤髪の男が私の首元へと顔を埋めれば、


チクリ、なにか電流が走るような小さな痛みをその瞬間感じた。

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